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ノビコト

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【母親の中学受験疲れ】受験勉強に疲れるのは受験生だけではない

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中学受験は、子供を大いに疲弊させます。早いうちから、ハイレベルな内容をハイペースにこなしていかなければならないのですから当然です。

 

しかし、疲れるのは子供だけではありません。中学受験は「親の受験」と言われるほど、親にかかる負担が大きいものです。とくに母親は負担を一手に引き受けがちです。塾講師時代、生徒の母親たちから何度「早く受験が終わればいいのに!」と嘆かれたことでしょう。

 

この記事では母親の中学受験疲れとその対処法について紹介します。

 

 

中学受験疲れってどんな風に蓄積するの?

中学受験に挑む母親が疲弊する理由はいくつか挙げられます。以下、見ていきましょう。

 

中学受験は期間が長いため疲弊する

中学受験における競争が激化している昨今、首都圏では小学3年生の2月から受験勉強を始めるのが一般的となっています。この時期から塾の受験クラスが始まるためです。

 

塾に通いだすと、学年が上がるごとに過密になっていくスケジュールをこなさなければなりません。最初は「がんばるぞ!」と気合が入っていても、多くはだんだんと疲弊していきます。

 

それはフォロー役を担う親も同様です。むしろ、親は当事者ではないからこそのストレスに苦しみます。

 

中学受験は親のフォローが前提になりがち

先ほども触れたように中学受験では親がフォロー役を担います。しかも、日本ではまだまだ母親に負担がかかりがちです。

 

塾講師だった頃、父親がフォロー役に回った家庭や、夫婦半々で分担している家庭も見かけましたが、残念ながら全体の中ではまだ少数と言わざるをえません。


送迎やお弁当作り、宿題のチェック、進捗管理、プリントの整理など、まるで子供の秘書のようにサポートに当たらなければならない塾も多いです。母親だけがそれだけの負担を一手に担っていると、当然ながらストレスが溜まります。

 

それで、成果が上がればまだ報われるところもあるでしょうが、なかなかうまくいかないケースがほとんどです。

 

中学受験のストレスで家庭内がギスギス

中学受験が原因で家庭内の空気が悪くなるケースもよくあります。母親に負担がかかりがちな中学受験。父親が他人事でいると、母親は徐々にストレスを溜め込み、家庭内がギスギスした状態に陥りやすいです。

 

加えて子供も勉強のストレスでイライラしているため、どんどん空気が悪くなる悪循環に陥ります。

なお、思春期・反抗期の子供の中学受験についての記事はこちら。

思春期・反抗期の男の子と女の子。親子で中学受験を成功させるために

 

親子のモチベーション差にイライラ

中学受験はだいたい親の主導で始めます。すると、親子間でモチベーションに温度差があるまま、子供は受験をスタートせざるを得ません。

 

点数を出したり友達と競い合ったりすることに楽しさを見出した子供は、受験勉強を軌道に乗せることができます。しかし、そうではない子供は、「やらされている感」を引きずりながら取り組むため、受験勉強=ストレスになりがちです。

 

一方、母親は自分の時間を犠牲にして、サポートに回っているのですから、当然結果を望みます。子供がやる気ない態度であれば、相当ストレスがかかるでしょう。

やる気のない子供への対処法の記事は以下のとおりです。

元塾講師が教える、勉強に対してやる気のない子供(小・中学生)への対処法

「勉強したくない」ついダラダラする受験生。時間を有効活用しよう!

勉強に対してマイペース。宿題をしない子にはどう働きかければよい?

 

子供の塾が中心になる生活

塾を中心にして生活が回るようになります。塾の送迎時間から逆算して時間を割り振らないと一日が終わりません。帰ってくれば宿題のチェック・プリントの整理が待ち構えています。

 

共働きの場合はここから逆算して予定を汲まなければならず、母親は寝る時間さえ十分に確保できない家庭もあることでしょう。

 

母親の中学受験疲れにどう対応すべき?

中学受験疲れへの対処法は以下のとおりです。

 

中学受験専門塾もいろいろ。負担の少ない塾に転塾する

中学受験専門塾とひと口にいっても、そのアプローチは塾ごとに大きく異なります。まるで親のサポートが大前提のような塾もあれば、塾がまるごと面倒を見てくれる塾もあるのです。

 

たとえばSAPIXは親の手厚いフォローが必要だと言われます。自宅学習の負担が大きいためです。しかし、中小規模の塾では「親が忙しいのですべて塾に任せたい」と要望を出すこともできます。臨機応変に対応できる塾であれば、その子供に合ったフォローをしてくれます。

 

これ以上はフォローできないと中学受験自体を諦める前に、面倒見のよい塾を探しましょう。ただし、中小規模の塾はピンからキリまで幅広いので、実績があり、安心できる塾かどうか見極める必要があります。

なお、塾探しについてはこのあたりの記事がおすすめです。

SAPIX(サピックス)・四谷大塚・日能研・早稲田アカデミー。各塾の特徴とは? 塾選びのポイントを紹介

【必読】個別指導か集団授業か。元塾講師が教える本当の塾の選び方とは

ダメな塾・ダメな塾講師の特徴。元塾講師が教えるチェックポイント

 

夫婦間の分担を徹底的に見直す

本来、子供のサポートは両親そろって行うのが理想的です。母親に負担が偏りがちな現状には大いに問題があります。

 

これは私自身の話ですが、中学受験をテーマに扱った記事を執筆した際、編集部から「保護者」の記載を「お母さん」へとそっと修正された経験は数えきれません。反論したこともありますが、「読者層は母親がメインだからよいのだ」と突っぱねられてばかりでした。

 

たしかに実際に子供のサポートを担っているのも、読者の割合も、お母さんが多いのかもしれませんが、「これでよいのかなあ。お母さんの負担が当たり前みたいな認識に加担してないかな」という不満はつきまといました。

 

もし表記を母親にするのであれば、「母親の負担ばかり大きいのは問題である」といった問題提起も必要なのではないでしょうか(という立場でこの記事を書いています)。

 

実際、まだまだ少数派ですが、これまで教えてきた生徒の中には、お父さんが弁当を作り日々の送迎をしているケースもありました。


土日の送迎となると、父親の割合はそれなりに高かったです。「父親が子供のためになにもしない」が当たり前の家庭では、当然ながら子供の父親に対する信頼も低下します。夫婦間の分担をできるだけ見直すことをおすすめします。

 

ちなみに、妻の話を聞かない困ったタイプの夫なのであれば、いっそ塾の面談に連れてきてはどうでしょうか。信頼できる塾なのであれば、あらかじめ「夫を受験に協力させたい」と意図を伝えて強引に巻き込んでいきましょう。塾の提案ならば聞いてくれるかもしれません。

 

ちゃんと分担ができれば、家庭でのギスギスは緩和されますから、親だけではなく子供にとってもよい影響があるはずです。

 

テストの後に一日必ず息抜きの日を作る

中学受験の範囲はとにかく広いので、焦りからテストが終わるとすぐに勉強の予定を詰め込んでしまいます。しかし、人間の集中力には限界があるので、息抜きは必要です。


私の教え子で優秀な成績の子供たちは、そのあたりのメリハリのつけ方が上手でした。テストが終われば日帰り旅行や遊園地とパーっと遊び、また勉強へと切り替えます。

 

もちろん、遊びに行けばよいわけではなく、子供のストレスを緩和するのが大切なのです。インドア派の子供なら一日読書し放題などでもよいでしょう。親にとっても勉強のことを考えなくてよい休み時間が必要です。

 

受験疲れを軽減するのも受験対策の一環

受験疲れは知らないうちにどんどん溜まっていくものです。疲れを和らげるための工夫が必要となります。まずは疲れの原因を特定するところから始めましょう。

 

原因がわかったら、できるだけ早く手を打つことが大切です。通う塾や夫婦の役割分担の見直しを進め、息抜き時間を持つようにしましょう。息抜きに罪悪感を覚える必要はありません。それもまた受験対策の一環だと割り切ることをおすすめします。

 

受験はお母さんひとりが背負う必要べきものではありません。悩んでいるのであれば、塾をはじめ周囲にどんどん相談してください。実際、塾にはよくお母さんたちから相談の電話がかかってきていました。遠慮しないでくださいね。

ストレス解消法についてはこちらの記事でも紹介しています。

中学受験のストレス。勉強による鬱憤を親子ともにどう解消する?

 

 

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