「勉強に集中しなければならない!」と頭でわかっていても、なかなか集中できないことはあります。
その原因になりがちなのがスマートフォンの存在です。手許に置いておくとつい眺めてしまいます。自室で勉強しているのかと思いきや、いざ子供の部屋を覗いてみるとスマホをいじっていたなんてことも。この記事では、子供にスマホを持たせる際に知っておきたいことや、ついスマホで遊んでしまう子供への対処法を紹介します。
- 小学生にはまだ早い? スマホってみんないつから持たせているの?
- スマホを持たせたきっかけは?
- 子供とスマホのルールを決めよう
- スマホを塾に持ってくる上で気をつけてほしいこと
- 基本的にスマホは勉強と切り離して
小学生にはまだ早い? スマホってみんないつから持たせているの?
「スマホをいつから持たせたらよいか」は、子供を持つ親の多くがぶつかる悩みでしょう。
2020年に、MMD研究所による「今年初めてスマートフォンを持つ子どもの親に関する意識調査」が実施されました。
初めてスマートフォンを持った時期は「小学生」が40.1%、次いで「中学生」が35.4%、「高校生」が18.6%という結果が出ています。学年で見ると以下のとおりです。
小学生未満 2.8%
小学一年生 7.2%
小学二年生 3.9%
小学三年生 5.1%
小学四年生 4.7%
小学五年生 7.1%
小学六年生 12.1%
中学一年生 11.3%
中学二年生 7.7%
中学三年生 16.3%
高校一年生 7.1%
高校二年生 3.8%
高校三年生 7.7%
大学生以上 3.1%
中学三年生が16.3%と最多ですが、小学六年生および中学一年生のあたりも多いことがわかります。たしかに私の勤めていた塾でも、受験生になったあたりからちらほら持ち始める子供がいました。
スマホを持たせたきっかけは?
先の調査によると、スマホを持たせた理由としては
小学生「塾や習い事」
中学生「周りの子が持ち始めた」
高校生「高校に入学したから」
といった理由がそれぞれ最多で挙げられています。他にも、子供自ら「持ちたい」と言い出したケースも多いようです。
子供とスマホのルールを決めよう
スマホを与えるにあたって、子供とルールを決めている家庭は多いです。勝手にアプリを購入できないようにしたり、閲覧範囲に制限をかけたりと、スマホが子供にとって悪影響をもたらすものにならないよう、各家庭でさまざまな工夫をしています。
子供が勉強を進める上で必須なのは、スマホの使用場所・使用時間についての話し合いです。そうしないと、勉強中までついダラダラとスマホを眺めてしまいかねません。
勉強中は部屋への持ち込みを禁止したり、あるいはスマホの禁欲ボックスを活用したりして、子供に触らせないようにしましょう。
※なお、通話には出られるため便利です。
実際、塾にスマホを持ってきていた生徒は、隙あらばスマホをいじろうとしていました。休憩時間中に子供同士で話題の動画を見るぐらいなら問題ないですが、授業中にこっそり見ていたため注意したこともあります。
どういうときになら使ってよいのか塾だけでなく家庭でもルールを共有しておきましょう。
スマホを塾に持ってくる上で気をつけてほしいこと
私の勤めていた塾でのスマホルールは以下のとおりです。
授業中はスマホを触らないこと
授業中および自習室ではスマホを机の上に置かないこと
塾に着いたらすぐにマナーモードに設定しておくこと
休憩時間中であっても音を出さないこと
スマホを時計代わりにしている子供は一定数います。腕時計を別で持たせたほうがよいです。時間を確認するついでに……とちょっとした出来心から、スマホを眺めてしまうケースはよくあります。
特に小学生は普通の時計に慣れておいたほうがよいです。時刻が表示されるデジタル式ではなく時計自体を読める必要があります。加えて、時計は残り時間がわかりやすいため、子供にとっては時間を「体感」しやすい点もメリットです。
昔指導した生徒の中に、時間の感覚が育っておらず、高学年になっても「自分が何時から塾に通っているのか」あるいは「何時になったら授業が終わりなのか」がわかっていない子供がいました。
その子は時計を身に着ける習慣がなく、時間を気にして時計を確認するという発想もありませんでした。問題を解くにあたって、一問一問ものすごく時間をかけて解いていました。それでいて、本人に焦る様子はありません。
「いま、何分ぐらいかけて解いたかわかる? だいたいでいいから予想してみて」と聞いてみても、そもそも時間を意識したことがないため、返ってくる答えは的外れなものばかり。三十分経っていても「わからない。五分ぐらいかなあ」といった具合でした。
「中学受験を考えたい」とのことだったので、できるだけ早く制限時間を意識できるようにする必要がありました。「腕時計を持たせてはどうでしょうか」と提案し、少しずつ少しずつコツコツトレーニングしていきました。
早いうちから時計で時間を確認して動く練習をしておくと、勉強面でも有利ですし、なにより子供の自立につながります。
基本的にスマホは勉強と切り離して
子供にスマホを与えるにあたって、勉強中には取り出さないで済む環境を用意することをおすすめします。学習アプリを活用するのであれば別ですが、それ以外の用途では、子供のうちは勉強にはあまり必要ないでしょう。
勉強中の使用不可は大前提です。なあなあにならないよう、初めにルールをしっかりと決めておきましょう。
ルールを決める際は子供の出した案を採用しましょう。恐らく親からすれば、「こんなルール、どうせ無理でしょ!」と思うようなツッコミどころだらけのルールのはずです。
しかし、それでもあえてそのルールを適用してみて、ダメだったら段階的に改善させていくことをおすすめします。
そのほうが子供に「自分で決めたことだから、ちゃんとルールを守ろう」という意識が生まれやすいためです。時間はかかりますが、ぜひ試してみてください。
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