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オリオン座の周りの星座は?有名な冬の星座を見つけよう

冬の星座は明るい星が圧倒的に多く、覚えやすいです。学生時代、天文部に所属していて、プラネタリウムを作って解説もしたのですが、冬の回が一番やり応えがありました。

 

の記事では、有名なオリオン座やおおいぬ座のシリウスをはじめ、冬の代表的な星座について解説します。初心者が夜空を見る場合にはどうしたらよいのでしょうか。

なお、星座については以下の記事でもまとめています。

 

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冬の星座は冬の大三角形と冬の大六角形(冬のダイヤモンド)を探す

冬の星座をスムーズに理解するには、明るい星をつないだときにできる大三角形と大六角形(ダイヤモンド)を覚えるのがよいでしょう。下図を見てください。このように冬の夜空には多角形を描くことができます。

 

丸で囲まれた三つの明るい星を結ぶと、冬の大三角形になります。

 

また、六つの明るい星を結ぶと冬の大六角形(冬のダイヤモンド)ができます。

では、この大三角形や大六角形を見つけるためにはどうすればよいのでしょう。

 

冬の星座の主役オリオン座

冬の夜空で、一番探しやすいのはオリオンの三つ星でしょう。

冬の星座を探すなら、オリオン座を見つけるところから始めてください。

オリオン座の特徴は三つに並ぶ星です。「オリオンのベルト」とも言われ、ちょうどオリオン座の真ん中あたりに位置します。

三つ星についてはこちらの記事でもまとめています。

中学受験必須のオリオン座のミンタカ。アルニラム・アルニタクも - ノビコト

 

三つ星を見つけたら一等星のベテルギウスやリゲルを見つけて、オリオンの形を確認しましょう。オリオンの脇の下にベテルギウスが、足の裏にリゲルがあります。

 

ベテルギウスもリゲルも意味を知らない人間にとっては、綺麗な響きに聞こえますが、そもそもは体の部位を示す名前なのです。星の名前が「脇の下」と「足の裏」だなんて面白いですね。

 

余談ですが、オリオンの三つ星の下には縦並びの小三つ星があり、その真ん中あたりにかの有名なオリオン大星雲もあります。

オリオン大星雲は下の写真からもわかりますが、羽を広げた鳥のようなかたちです。

 

オリオン座を見つけたら次にシリウスとプロキオンを

オリオン座を見つけたら、次にシリウス(おおいぬ座)とプロキオン(こいぬ座)を探します。オリオンの連れている二匹の猟犬です。

冬の大三角形の位置関係を思い浮かべ、オリオン座のベテルギウスの周りを見てみましょう。ベテルギウスと結んだときに、正三角形に近いかたちになる星ふたつを探します。

そのうち、ひときわ明るく輝く白い星が-1.45等級のシリウス、シリウスに比べるとやや暗い黄色っぽい星が0.37等級のプロキオンです。

 

等級は小さい数字のほうが明るいとされ、シリウスに至ってはマイナスで表記されます。よく明るい星を「一等星」といいますが、一定以上の明るい星をまとめて表現しているに過ぎず、同じ一等星内でも明るさには開きがあります。まずは一番明るくてわかりやすいシリウスを見つけるのがおすすめです。

 

ベテルギウスとシリウスを結んで、あとひとつプロキオンを正三角形に近いかたちを描ける位置に探しましょう。

 

これでベテルギウス(オリオン座)、シリウス(おおいぬ座)、プロキオン(こいぬ座)の三つの一等星を見つけることができました。

次に、おおいぬ座とこいぬ座について詳しく見ていきましょう。

 

おおいぬ座ってどんな星座?

シリウスで知られるおおいぬ座はオリオンの猟犬です。太陽以外で見える恒星としては一番明るく、白くはっきりと輝いていて、すぐ探すことができます。まるで惑星のような明るさです。

おおいぬ座の形は上の画像のとおりですが、天体観測のできる山に行っても、この形どおりなぞるのは難しいです。初心者にわかるのはせいぜい顔の部分の三角形ぐらいでしょうか。その顔の部分も、街中ではなかなか見えません。

 

こいぬ座ってどんな星座?

こいぬ座もおおいぬ座と同様、オリオンの猟犬です。プロキオンは黄色っぽい色をしています。かたちは直線でシンプルです。

 

冬の大三角の次はおうし座を見つけよう

続いて探しやすい星座というと、おうし座でしょう。おうし座といえば、おうしの目の部分にある赤い一等星アルデバランでよく知られています。

下の写真を見てください。オリオン座の近くにおうし座のアルデバランがあります。アルデバランは赤い星です。オリオン座の周りに赤い星がないか探してみてください。

どの星がアルデバランかわかりづらい場合は、先にヒアデス星団やプレアデス星団(和名はすばる)を探してみるとよいでしょう。星団とは星の集まりのことです。どちらの星団もおうし座の一部をなしています。

 

都会では見づらいですが、ヒアデス星団はVの形をしています。おうし座の角の根元の部分です。プレアデス星団は、目のよい人なら複数の星の集まりに見えますが、そうでなければ「夜空に牛乳のシミ」といった印象を受けるでしょう。なにかがぼやっと固まっているのが見えます。

 

おうし座とオリオン座は近いので、こんな位置関係で見つけられます。

冬の星座ぎょしゃ座を見つけよう

ぎょしゃ座はおうし座の角の先を見るとよいです。アルデバランから伸びる角の先とぎょしゃ座はつながっています。

下の写真を見てください。緑の線がぎょしゃ座、薄紫の線がおうし座の角です。

ぎょしゃ座は、エレクトニウスという王様が車いすに似た馬車に乗っている姿をした星座です。生まれつき足が不自由でしたが、車いすに乗って戦場にも出たといわれています。街中ではなく暗い夜空であれば形を見つけやすいです。街中だとカペラ以外を見つけるのは難しいでしょう。

 

冬の星座ふたご座を見つけよう

オリオン座、おおいぬ座、こいぬ座、おうし座、ぎょしゃ座と見てきて、ふたご座は冬のダイヤモンド最後の星座です。

その名のとおり、一等星のポルックス、二等星のカストルの双子を描く星座で、ポルックスは神の子、カストルは人間の子といわれています。

ここまでで、五つの星座の一等星を見つけているはずなので、残りのひとつであるポルックスは五つの一等星を結んだ上で、六角形を描く位置に自然と見つかります。

 

冬のダイヤモンド(大六角形)の一等星を改めて確認しましょう。

オリオン座のリゲル(足の裏のほう)

おおいぬ座のシリウス

こいぬ座のプロキオン

おうし座のアルデバラン

ぎょしゃ座のカペラ

そして、ふたご座のポルックスです。

 

リゲル、シリウス、プロキオン、アルデバラン、カペラを結んだ上で、最後の星ポルックスを六角形のかたちになる位置に探してみてください。

 

冬の大三角形と冬のダイヤモンド(冬の六角形)がわかれば冬の星座はOK

冬の夜空は「冬の大三角形」と「冬のダイヤモンド」さえ理解できれば、あらかたの星座は押さえられます。

冬の大三角形はオリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン。

冬のダイヤモンドはオリオン座のリゲル、おうし座のアルデバラン、ぎょしゃ座のカペラ、ふたご座のポルックス、こいぬ座のプロキオン、おおいぬ座のシリウスです。

ぜひ記事で紹介した順番で探してみてください。

 

なお、子供向けの天文図鑑の中でおすすめなのは小学館の図鑑NEOの『新版 星と星座』です。子供向け図鑑は大手出版社がいろいろ出していますが、集英社の図鑑NEOは情報量が多く見やすい図鑑だといえます。

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