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ノビコト

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中学受験間近で「受験するのが怖い」。悲観しがちな受験生への対処法

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中学受験が近づくことでやる気になる子供もいれば、気持ちがふさいでくる子供もいます。せっかくこれまで受験勉強を続けてきたのに、気持ちで負けてしまってよい成果を出せないのでは意味がありません。

 

この記事では、中学受験を間近に控えて不安な受験生によくあるパターンと対処法を紹介します。

 

 

親が焦りを子供にぶつけてしまっている

受験が近づくにつれ、焦るのは受験生だけではなくその家族もです。

大切なわが子が時間をかけて勉強してきたのですから、「なんとしてでもよい結果を出してほしい」という気持ちを抱くのは当然でしょう。

 

そのためこの時期、親はつい子供にはっぱをかけてしまいます。中でも、アドバイスをするつもりでつい「本当に大丈夫なの?」と自分の不安をぶつけてしまうパターンはありがちです。


受験前の追い込み時期、親は親で覚悟を決めて意識的に、「焦らない」ことが大切です。どうせ、子供を焦らせたところで今からでは間に合いません。それよりは子供が自信をもって受験に臨めるよう、子供の前で努めて穏やかでいたほうがよいでしょう。

 

子供が受験に対して及び腰にならないよう、働きかけることが大切です。

 

第二志望以下に合格した際のビジョンを持っていない

ストイックに受験勉強を頑張ってきた家庭ほど、第一志望校以外に目がいきません。そのため、第二志望校以下について、偏差値だけで選んであまり調べていないケースが多いです。

 

そうなると、子供は第一志望に受かるしか道がないと思い込み、プレッシャーで足がすくんでしまいます。受験後の燃え尽きを防ぐためにも、あらかじめ第二志望校以下についても調べて共有しておきましょう。

 

塾の追い込みが厳しくてついていけていない

塾によっては追い込みに熱が入りすぎるあまり、厳しい指導をする先生が出てきます。

 

たしかに、自分の指導経験を振り返っても、「ここで踏ん張れるかどうかが合否の境目」という子供は実際にいるものです。そういう子供を前にして、先生の側が「今、厳しくしなければ」と考えるのはよく理解できます。

 

しかし、一方で、「今しかないよ」と喝を入れて切り替えられる子供はごくわずかでもあるのです。本人の気持ちが定まらないと、一方通行な呼びかけではなかなかうまくいきません。

 

むしろ、「先生が急に厳しくなった」と受け取る子供や「面倒くさい」と渋りだす子供も多いです。

 

もし子供が「塾が厳しい」とこぼしたら、ためらわず塾に連絡して真意を問いただしてください。定期的に面談をしているとはいえ、家庭と塾では現状認識にどうしてもすれ違いが出てきます。互いの認識を確かめる作業が必要です。

 

子供が先生の厳しさを受け止め切れていないで、怖がっていることを伝えれば、よほどガンコな塾でない限り、アプローチを変えるでしょう。

 

自分だけ落ちる未来を想像してしまう

第一志望校に受かった子供は、卒塾会のようなイベントも楽しい気持ちで過ごせます。しかし、全落ちしてしまった子供は、どうしても卒塾会に顔を出すことを避けがちです。

 

まだ一校も受験していない時期から、落ちた後のことばかりを考えてしまい、「先生、俺だけ卒塾会に出られなかったらどうしよう」と項垂れている子供がいました。

 

以下はその時の会話です。

 

私 「イメージトレーニングってけっこう大切なんだよ。ネガティブな想像に引きずられて落ちましたってなったらイヤでしょう。よい結果を出すことだけ考えたほうがいいんだけどな」


生徒「でも、楽観視し過ぎて俺だけ落ちたらイヤじゃん」

 

私 「それは学力が合格ラインに足りない子でしょう。〇〇くんは学力はほぼ足りているから、あとは当日を乗り切るための気持ちの準備が必要なんだよ」

 

生徒「受験本番でいっぱいミスしたらどうしよう! 卒塾会、俺も出たいのに!」

 

私 「ミスに対して慎重になってるってことだよね。卒塾会出られないかも、じゃなくて、この問題見直しておこう、とかそういう方向に不安は向けたほうがよいね。だいじょうぶ、〇〇くんはできるでしょう。今までのテストだってちゃんと乗り越えてきたんだし」

 

生徒「そうかな」

 

私 「そうだよ」

 

生徒「うーん……。まあ、やってみるけどさ」

 

その後、その子はぶじ合格を報告してくれました。ただ、同じ年に、全落ちしたためにあえて卒塾会に来なかった子も一人いました。落ちた子は、受験一カ月前まで危機感が皆無でした。

 

担当の先生が頑張って働きかけをしていましたが、なかなか親御さんと足並みをそろえられず、本人が本気になったときにはときすでに遅し。「俺、もっと早くどうして頑張れなかったんだろう。俺より成績が下だった〇〇くんさえ最後で追い上げて合格したのに、どうして踏ん張れなかったんだろう」と消え入りそうな声で語る横顔は、今思い返しても辛い記憶です。

 

危機感はありすぎてもなさすぎても足を引っ張るため、その子供の現状にあわせた働きかけを周囲がしていく必要性があります。適切な働きかけのために、受験前はしっかりと連絡を取り合い、家庭と塾とで連携していきましょう。

 

直近の模試でよい結果が出ていない

「受験間際まで第一志望の模試結果がいまいち」という事例は少なくありません。そのため、「模試は模試」と割り切って受験に臨むようにしましょう。

 

もちろん、模試の段階からよい結果を出せている受験生のほうが、圧倒的に受かりやすいのは事実です。

 

しかし、模試の結果が悪くても合格を勝ち取った例を見てきています。受験間際であれば、悪い結果は一旦忘れて、間違えた問題のやり直しや頻出単元を固めることに集中してください。

 

中学受験に対する不安は悪いものではない

受験に対して不安を抱くのは当然のことです。周囲は子供の不安を受け止め、適切な声かけをしていく必要があります。家庭だけ、塾だけでのフォローは難しいため、両者でこまめに連絡をとり、連携していくとよいでしょう。

 

「わざわざ塾に電話をかけるのは……」と遠慮する家庭は多いですが、塾にとっても生徒の合格は重要な課題です。中には悩みの種が尽きず、連日電話をかけてくる家庭もありますし、塾側も親身になって対応しています。

 

塾が親身になる背景には、生徒一人ひとりに対する思い入れのみならず、実績を出さなければ翌年以降の生徒数が激減するという営業的側面もあります。いろんな塾が乱立する分、選ぶ側の目もシビアになっていますし、塾もイヤというほどそれは認識しています。ですから、電話相談を遠慮する必要はありません。

 

ただし、塾が電話対応しやすい時間をあらかじめ聞いておくとよいです。授業直前に電話があっても、満足いく対応はなかなかできません。

 

合否について受験前から思い悩んでも、よい結果にはつながりません。「不安だからこそいまなにをすべきなのか」を子供が考えられるよう、周囲がサポートしていくことが大切です。中学受験に対し不安を抱くこと自体は悪くありません。その不安をプラスの要素につなげていければよいのです。

 

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