願書の提出を前に、どのように文章を書けばよいのかわからず困ってしまう家庭も多いことでしょう。この記事では、合格に一歩近づく願書の文例を紹介します。
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願書を書く際の注意点って?
願書を書く際の注意点をおさえておきましょう。
文章は敬体で
願書は作文ではないので「だ」「である」といった言い切りの文末表現はNGです。「です」「ます」を使いましょう。
親の書き方と子供の書き方は違ってよい
願書では、親が志望理由を書く場合と子供が志望理由を書く場合の二通りあります。子供が書く場合、大人のようなきちんとした文体を真似する必要はありません。
敬体(です・ます調)で書く点は一緒ですが、柔らかい表現で大丈夫です。具体的にはのちほど出てくる例文を参考にしてください。大人の場合、基本的に主語は「私」ですが、子供の場合は「私」もしくは「僕」にするとよいでしょう。
堅苦しすぎる表現は大人でもNG
大人が書く場合、整った文章を書く必要があります。しかし、それは堅苦しい文章を意味しません。
よく男の子を「愚息」と表記したほうがよいかといった質問を受けます。日本語にはほかにも、「愚女」や「豚児」などの謙遜の言葉があります。しかし、こうした表現を願書で使う必要はありません。
愚息ではなく、「息子」もしくは「息子〇〇(名前)」でよいでしょう。「娘」もそのまま「娘」もしくは「娘〇〇(名前)」で大丈夫です。
文末も「です」「ます」以上に丁寧にする必要はありません。丁寧さを意識しすぎて敬語がおかしくなっているケースを見かけますが、そうならないように気をつけましょう。
志望動機ってどう書けばよいの?
志望動機はどのような書き方をすればよいのでしょう。
「自宅からの通いやすさ」で志望校を決めた場合
「自宅から通いやすい」ことを素直にそのまま書いてしまうと、学校自体には魅力を感じていないという風に伝わりかねません。ここは自宅から通いやすいことだけではなく、ほかの魅力的な要素を加えて文章を書いてみましょう。
【例文】子供が書く志望理由
〇〇中学校は家からも近く、よく前を通るため以前から親しみを覚えていました。志望校を考えるとき、通学しやすい環境なら学業にも部活にも全力で臨めるのではないかと候補に入れました。その後、文化祭へと足を運んでみて、ひとつひとつの企画のダイナミックさに感動しました。とりわけ、ずっと関心を持っていた〇〇の部活の展示は非常に面白く、ぜひここに入学したいと思いました。
【例文】親が書く志望理由
家が近いこともあり、自主自立を重んじる貴校の校風とそこでのびやかに過ごす生徒たちの評判を以前から耳にしていました。文化祭や説明会に伺ってみて、実際の空気に触れ、素晴らしい学校だと確信を持ちました。子供たちの明るい笑い声や、礼儀正しい振る舞いが印象的でした。なにより、いろんな学校を見て回った中で、子供が「ぜひここに通いたい」と強く希望しています。親として本人の熱意を応援したいです。
偏差値で選んだ場合
実際のところ、偏差値で何となく決めた家庭は多いです。そのため、偏差値だけを理由として掲げるとどうしてもインパクトが弱くなります。「偏差値」ではなく「子供に合った学習ができる学校」であることに焦点を当てた書き方をするとよいです。
【例文】子供が書く志望理由
〇〇中学校を志望した理由は、自分の学力を伸ばせる学校だと考えたためです。私は学業においてコツコツ努力を積み重ねていくタイプです。そのため、私立中学を受験すると決めたものの、通学時間も長くなる中でどう学習を進めていけばよいのか不安を感じていました。そんな折、〇〇中学校は、補習等で生徒の学習を手厚くサポートしてくれる学校として有名だとOBから聞いて知りました。ぜひ、私も〇〇中学校で一生懸命学びたいです。
【例文】親が書く志望理由
塾と相談し、わが子に最適だと勧められたのが〇〇中学校でした。娘は目標に向けてコツコツ積み重ねていくタイプです。そのため、サポートが手厚い学校であれば、通学時間が長い中でも学習習慣を定着化させていけるのではないかと考えました。実際、説明会でも学習サポートについて詳しいお話を聞くことができ嬉しかったです。ぜひ子供には貴校でしっかりと学び、学校生活を謳歌してほしいと思っています。
読み直してチェックしてみよう
文章を読み直し、誤字脱字がないか、同じ文末表現が多用されていないかなどをチェックしましょう。「だと思います」を連続で使用してしまうケースが多いです。なるべくかぶらないように文章を書きましょう。
学校自体に魅力を感じていることを伝えよう
偏差値や通学時間などが志望理由であっても、それだけでは「ほかの学校でもよい」という印象を与えてしまいます。学校自体に感じている魅力を織り交ぜて書くことをおすすめします。なお、願書についてはこちらでも紹介しています。
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