「塾をやめる!」と決めたものの、塾にどう説明すべきか悩んでいる家庭は多いのではないでしょうか。
中には、渡された退塾届に退塾理由を記載しなければならず、「さすがに本音は書けない……!」と頭を抱えている家庭もあるかもしれません。
この記事では、元塾講師が退塾時にどのように対応すればよいかについて紹介します。
退塾の理由は人それぞれ。よくある理由
退塾の理由は人それぞれ違います。よくあるのは以下のとおりです。
成績が上がらないため
塾の授業がイマイチ
塾の先生とのトラブル
塾のシステムに不満
塾生同士の不和
これらの理由を正直に伝えてやめていく家庭もあれば、本音は伏せて当たり障りのない理由でやめていく家庭もあります。
退塾の「建前」でよくあるパターン
家庭側が塾に伝える「建前」でよくあるのは以下のとおりです。
通塾に時間がかかる
兄弟姉妹の教育費の負担が大きくなって続けられない
本人にやる気がなくなった
「通塾に時間がかかるので……」という理由は意外と聞きます。「実際に通ってみたら思った以上に負担が大きくて」と説明されることが多いですが、経験上、ほかに本当の退塾理由があるのを遠慮から濁しているケースが多い印象です。
「兄弟姉妹の教育費の負担が大きくなって続けられない」も同様で、「自分たち保護者の見通しが甘かっただけ、ということにしておこう」と、本音を隠しているケースはままあります。後日、生徒たちの間で「〇〇ちゃん、別の塾に転塾したんだって」とウワサになっているような事例ですね。
「うちの子のやる気がなくて、申し訳ないです」と謝罪してやめていく家庭もありますが、実際には「生徒のやる気がなくなった」なら塾の責任が大きいでしょう。塾の力量不足だったということです。
塾に本音を伝えてからやめるべき?
本当の退塾理由を伝えるかどうか。これは、やめる側の都合で判断してよいでしょう。塾になんらかの問題点があるのなら、思いきって指摘すれば今後改善されるかもしれません。ただ、それによって、やめる側になんらかのメリットがあるわけではないでしょう。
それでも、「ひと言言ってやりたい!」とか「ほかの生徒のためにも!」という気持ちが少しでもあるのであれば、正面から塾側にぶつけてみることをおすすめします。そのほうが後々気持ちを引きずらないで済むでしょう。退塾届に理由欄がある場合は、正直な気持ちをしたためてみてはどうでしょうか。
退塾届が用意されていないのであれば、一度、電話してみるとよいです。日常的に、塾には保護者からさまざまな意見の電話が寄せられています。私の勤めていた塾でも、出勤後の塾長の仕事は電話対応でした。電話に抵抗のある保護者も多いでしょうが、よほど誠意のない塾でなければ、きちんと話を聞いてくれるはずです。
塾に電話をする時間は何時ごろがよい?
事前に塾の都合のよい時間を聞いておきましょう。もしくは、一度昼過ぎに電話してみてください。
私の勤めていた塾では、塾長が出勤するのは14時ごろでした。出勤時間は塾によってまちまちでしょうが、授業前ぎりぎりだと授業準備に追われているため、ちゃんとした対応ができません。夕方より早めの時間帯に電話することをおすすめします。
訴えを塾全体で共有してもらうためには担当講師と話し合うより、塾長と話し合ったほうがよいでしょう。悔いの残らないよう気持ちを伝えてみてください。
なお、いきなり退塾が難しければ休塾→退塾の流れにもっていくのも手です。
ぜひ、こちらの記事を参考にしてみてください。
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