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ノビコト

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知っておきたい公立中学校の費用やメリット。成績上位を狙う場合は?

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 公立中学校の評価は地域によってさまざまです。首都圏のように私立人気が高い地域もあれば、名古屋のように長く公立王国を貫いている地域もあります。

 

公立中学のメリットは安さだけではないのです。この記事では元塾講師が、公立中学に進んだ場合にかかる具体的な費用やメリット、成績上位をとる方法を紹介します。

 

 

公立中学校に通う子供の学習費総額ってどのぐらい?

文部科学省の平成30年度の「子供の学習

 

「えっ年額でそんなに!」と意外に思った家庭も多いことでしょう。単純計算で、一カ月あたり4万円を超えます。

 

ただし、これは学習費総額なので、学校にかかる費用以外に習い事や塾なども含まれてこの額です。

 

ちなみに、私立中学校は一年あたり140万6,433円なので、一カ月でも約11万7千円になります。私立と比較すれば公立のほうがはるかに安いのは確かです。だからといって一カ月四万と聞いて、「安いね!」と言える家庭は少数でしょう。

 

以下、公立中学校の学習費総額を学年別に見ていきましょう。


中学1年生は45万6,582円
中学2年生は43万6,183円
中学3年生は56万9,348円

 

3年生は受験を控えていたり修学旅行があったりで支出が大きくなります。

 

公立中学校の学習費総額の内訳を見ていこう

公立中学校の一年あたりの学習費総額の内訳を見ていきましょう。公立中学校の場合は学習費総額48万8,397円のうち62.8%が学校外活動費(塾や習い事、通信教育など)、28.5%が学校教育費、8.8%が学校給食費です。


つまり、金額だと以下のとおりになります。

 

学校外活動費30万6,491円
学校教育費13万8,961円
学校給食費4万2,945円

 

なお、公立中学校の給食費は、人口が少ない自治体のほうが高く設定される傾向にあります。

 

公立中学校の学校教育費に絞って内訳を見てみよう

公立中学校の学校教育費13万8,961円の内訳は以下のとおりです。

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地元であるはずの、公立中学の通学関係費が大きい事実に驚いた人もいるでしょう。なぜかといえば、通学関係費には通学にかかる交通費だけではなく、制服代や鞄代なども含まれるためです。

 

塾や習い事っていくら? 公立中学校の学校外活動費の補助学習費

公立中学校の学校外活動費の補助学習費(塾、家庭教師、通信教育など)を学年別に見ていくと以下のとおりです。


1年生14万6,965円
2年生21万4,646円
3年生36万2,863円

 

つまり学年が上がるごとに補助学業費もドンドン上がっていきます。

実は、私立中学校に通う3年生の補助学業費は、25万6,766円と公立中学校の36万2,863円よりかなり安いです。1~2年では私立中学校のほうが高いのになぜでしょうか。

 

私立中学の場合、多くはそのまま中高一貫で受験がありません。補習授業などの手厚さも影響しているのでしょう。この程度の額で済んでいます。

 

塾代の平均、家庭教師代の平均

公立中学に通う子供の塾代の平均は,年間約29万3千円。通信教育を含む家庭教師代の平均は、公立中学校に通う子供の場合、年間約8万2千円です。

 

塾代はさておき、家庭教師代が年間でこんなに安く済むことはないので、通信教育など家庭教師以外の割合が大きいことがわかります。

 

その他の学校外活動費

補助学習費以外の学校外活動費について見てみましょう。

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中学校になると、小学校に比べて大幅に支出が減ります。やはり、勉強の比重が増えるためでしょう。

 

私立中学校と比べて公立中学校のメリットは?

公立中学校ならではのメリットは以下のとおりです。

 

公立中学校の費用は私立中学校より安い

学費だけ見れば、圧倒的に公立中学校のほうが安いです。公立中学校の学校教育費は13万8,961円、私立中学校の学校教育費は約107万1,438円なので、私立中学校は公立中学校の約7.7倍かかる計算になります。


ただし、先にも触れたとおり、補習授業に力を入れている学校が私立中学校に比べて少ないので、その点には注意が必要となります。加えて、受験生になると、受験勉強を塾や家庭教師に頼むケースも増えてくるでしょう。

 

中高一貫校の私立中学校では中学3年生になったからといって、補助学習費は大きく増えません。中学3年生時の補助学習費は公立中学校の生徒のほうが負担が膨らむ傾向にある旨だけ把握しておいてください。

 

公立中学校の通学時間は私立中学校より短い

私立中学校の通学時間の長さに疲弊して、新生活を上手く軌道に乗せられなかった生徒を何人も知っています。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください

私立中学の通学時間。中学受験合格後、疲れて勉強できない中学生も!

 

私立中学校に通う生徒の場合、通学時間が一時間~二時間レベルが珍しくありません。その点、公立中学校であれば地元なので安心です。

 

通学時間が短ければそれだけ他の予定に時間を回せますし、睡眠時間もとりやすくなります。

 

公立中学校は私立中学校より入学がラク

よく知られているとおり、私立中学校に入るためには長期にわたる受験勉強が必要です。首都圏であれば、小学3年生の2月から大手中学受験専門塾の対策コースが開始します。実際、塾で指導に当たっていたため、そのハードさ、子供にかかる負担の大きさは熟知するところです。

 

中学受験をするかしないかは、どうしても親のリードによって決まります。子供が自主的に「私立中学受験したい」と言い出すケースはまれです。そのため、場合によっては子供にとって不本意な勉強を強いてしまうリスクがあります。その点、公立中学校は受験による負担がないため安心です。

 

地元の友達と同じ学校に行ける

中学受験が盛んな地域、盛んな学校であれば、「受験によってバラバラになるのが普通」なケースもあります。その場合、子供もそういうものかと納得しやすいです。

 

しかし、ほかのみんなと違う学校に行かなければならない状況だと、嫌がる子供も少なくありません。公立中学校への進学は、小学校からの人間関係が良好な子供にとって安心材料です。

 

成績上位が比較的とりやすい

私立中学校は似た成績の子供が集まりますから、学校内で上位をキープするのは難しいです。私立中学校ならではのカリキュラムの難易度の高さやペースも速さについていけなくなる子供も、たくさん見てきました。

 

その点、公立中学校はゆっくりしたペースで段階を踏んで学んでいくので、勉強についていきやすいです。教育熱心な学区だと別ですが、日々の勉強を疎かにしなければ成績上位も比較的とりやすいといえます。

 

公立中学校で成績上位をとりたい。どう勉強すればよい?

公立中学校で成績上位を狙うためには、どのように勉強をすればよいのでしょうか。

 

家庭学習を軌道に乗せる

授業は常に予習しておきます。予習といっても、翌日の予習だけでは足りません。数単元分、春休みから先取りしてください。まるっと一学期分が理想です。塾や家庭教師にサポートしてもらいましょう。

 

先取りする科目は英語と数学がメインです。理科と社会は特別苦手でなければ、テスト前でもある程度取り返せます。ただし、理科の化学と物理分野は数学以上に苦戦する生徒もいるので、テスト前だけで間に合うかは慎重に判断してください。

 

基本的に中間テストは十日前から、期末テストは二週間前からテスト勉強を開始するのが目安です。

 

英語と数学はどう先取りをすればよい?

英語はテキストを全て日本語訳して対訳ノートを作りましょう。日本語訳だけを見て、すべてテキストどおりに英訳できるようにします。発音記号とアクセントも、スペルと一緒に暗記しておいてください。

 

数学は問題集をやり込みましょう。間違えた問題は間を置いて何回もやり直して、解説なしで解けるレベルに仕上げていってください。一問ずつ確実にミスを潰していける子が高得点をとります。

 

公立中学校の特徴について詳しく知っておくことが、学習の上でも強みに

公立中学校には公立中学ならではのよさがあります。実際、中学受験コースの生徒を見ていても、「この子は本当は公立学校の学習ペースのほうが合っているのではないだろうか」という印象を受けるケースも少なくありません。

 

大切なのは、進学に当たって保護者がその学校の特徴を子供と共有することです。子供に合った進路を選び、子供に合ったサポートができれば、豊かな学校生活が送れます。

 

入学後は、学校生活と家庭学習を軌道に乗せて、なるべくよい成績をキープしましょう。勉強にどれだけ重きを置くかは家庭の方針次第ですが、成績のよさは子供の自信や進路の選択肢の多さにつながります。

 

私立中学受験を考えている家庭も、公立中学校の特徴を知っておいて損はありません。知った上で、わが子に合った学校を選んでください。

 

なお、公立中高一貫校についてはこちらの記事で紹介しています。

公立中高一貫校を「受検」。滑り止めに私立中学校を併願するか

 

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