四谷大塚の「予習シリーズ」は、早稲田アカデミーでも使われている優れたテキストです。フルカラーで見やすく、中学受験に必要な知識がとりこぼしなくまとまっています。この記事では、元中学受験塾講師が「予習シリーズ」の使い方について紹介します。
- 予習型のテキスト「予習シリーズ」
- 「予習シリーズ」はフルカラーの優れたテキスト
- 「予習シリーズ」は解説から始まる
- 授業後、復習をしっかりしよう
- 「予習シリーズ」の難易度。どこまで解けばよいの?
- 「予習シリーズ」は五週に一回まとめの回がある
- 問題を解く際には時間を決める
- 予習シリーズ以外の問題集はどのぐらいやり込むもの?
- 「予習シリーズ」と「演習問題集」の併用が基本
予習型のテキスト「予習シリーズ」
中学受験塾は予習型の塾と復習型の塾に分けられます。「予習シリーズ」はその名のとおり、予習型の塾で使われる、四谷大塚が作っているテキストです。四谷大塚だけではなく、早稲田アカデミーでも「予習シリーズ」は採用されています。
「予習シリーズ」はフルカラーの優れたテキスト
「予習シリーズ」は、フルカラーで情報を見やすくまとめている優れたテキストです。判型や厚さも取り扱いやすい仕様のため、中学受験塾のテキストの中でも人気があります。四谷大塚や早稲田アカデミーに通っていない人でも、四谷大塚のサイトで購入することは可能です。そのため、塾なしで受験に挑む家庭にもよく選ばれています。
「予習シリーズ」は解説から始まる
「予習シリーズ」の優れた点のひとつに、「子供が自分で読んで取り組める作り」が挙げられます。予習を前提にしたテキストですから、単元ごとの導入部にある解説は詳しく丁寧です。
ただ、そうはいっても中学受験のテキストですから、難易度自体は当然高いです。解説を読み込んでも解けない場合は、保護者がサポートしてあげてください。
塾から「次の授業までにここまでやってきてほしい」と指示があるはずなので、決められた範囲の予習を済ませていきましょう。
授業後、復習をしっかりしよう
「予習」シリーズだから「復習」は不要かといえば、そんなことは全くありません。予習型の塾では、授業の内容をスムーズに理解するために予習します。しかし、予習と授業だけでは演習が圧倒的に不足しますから、習った内容は家でしっかりと復習しなければなりません。予習と宿題に振り回されて、復習を疎かにすると、成績は容赦なく落ちます。
予習と宿題と復習のルーティンをいかに早く確立するかが、中学受験の合否を分ける大切なポイントです。
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「予習シリーズ」の難易度。どこまで解けばよいの?
「予習シリーズ」は難易度別に構成されています。どこまで解けばよいのでしょうか。
五年生の「予習シリーズ」
まずは五年生から見ていきましょう。
算数
基本問題と練習問題の両方を完璧にこなせるのは、四谷大塚で言えばSやCといった上位クラスの子供だけでしょう。Bであれば、基本と練習問題を半分程度、Aであればまず基本を完璧に解けるようにしてください。
なお、「練習問題を半分程度」は、適当に問題をピックアップするのではなく、先生の助言に従って選定するようにしましょう。
問題を解く際、模範解答の解説を読んで解けたとしても、それは自力で解けたことを意味しません。模範解答の解説を読んで理解した問題は、間を置いて何回かやり直して、類題が出ても解けるレベルにまで仕上げてください。
類題は「演習問題集」にあるので合わせて解いてみるとよいでしょう。
国語
予習の段階では、基本問題をやってくるように指示する塾が多いです。読み込んで解きましょう。発展問題も解いたほうがよいですが、授業での解説をよく聞きながらで大丈夫です。わからないところは復習しておきましょう。
理科・社会
予習の段階では、テキストの説明を読み込んでください。その上で、まとめてみようをやります。あとは授業で解説を聞きましょう。
授業後、基本問題・練習問題の両方を解けるようにしたいところですが、Aクラスは基本問題だけでもよいです。SとCは練習問題まで丁寧にやり込みましょう。発展問題が必要かどうかは志望校によるので、先生に相談してください。
Bも発展問題以外は頑張りたいところです。難しければ、先生にアドバイスを求めて解く問題を絞ってください。Aは、基本レベルを確実に固めましょう。
特に理科は、「予習シリーズ」だけでは不安で「演習問題集」で類題を解きたい子供がいるはずです。苦手なところは積極的に「演習問題集」でカバーしましょう。
六年生の「予習シリーズ」
続いて六年生の「予習シリーズ」の使い方です。ちなみに六年生では、後期の「予習シリーズ」の中身が成績によって異なります。
予習シリーズ6年下難関校対策/合不合判定テストの偏差値55~目安
予習シリーズ6年下有名校対策/合不合判定テストの偏差値~55目安
算数
算数の構成は「基本のチェック」「必修例題・応用例題」「基本問題」「練習問題」です。
五年生の内容の総復習なので、これまで習った内容への理解度が問われます。基本チェックで引っ掛かっている子供は、その単元を徹底的に復習するようにしましょう。B・Aは基本問題までを完璧にすることを、S・Cは練習問題まで仕上げることを目標にしてください。
なお、実力完成問題集までやり込むのはなかなか大変です。予習シリーズだけでは問題が不足しているときに使うとよいでしょう。
国語
国語の構成は「文章読解の学習」「基本問題」「練習問題」「言語要素の学習(練習問題)」です。
練習問題まで手が回らない場合は、それ以外をやり込みましょう。語彙は四科のまとめにもまとめられているので活用するとよいです。
記述問題はちゃんとポイントを押さえた解答が書けているかがとても大切です。丸をつけてよいのかわからないところは、先生にチェックしてもらいましょう。意外なところで減点が発生しますし、そのポイントを理解しておく必要があります。減点ポイントを改善しないまま、問題数だけこなす子供も多いので注意してください。
社会
社会は覚えても覚えても抜けていく子供が多いので、後半の追い上げがものを言います。そうはいっても、前半を疎かにしてよいわけではなく、基本的な積み上げが必要です。重心の置き方としては、地理と歴史を五年生までになるべくインプットし、六年生は公民を中心に仕上げていくとよいでしょう。
地理と歴史も六年生になると、うろ覚えで慌てて覚え直す子供がほとんどですが、一回きちんと覚えたものを覚え直すのにかかる時間はイチから覚える時間よりずっと短く済みます。
「予習シリーズ」の解説の要点をチェックペンで塗って頭に入れ、要点チェックをすべて完璧に仕上げてから、問題を解いていくとよいでしょう。
なお、時事の勉強も別途必要です。
理科
志望校で出やすい単元を優先しましょう。苦手な単元で多いのは、浮力、てこ、電流などの計算が絡む分野です。算数が苦手な子供ほどこのあたりの単元は苦戦します。
理屈がわからないまま問題に挑んで、大きくタイムロスしてしまう子供をよく見ますが、そのやり方では受験までに間に合いません。わからないところを取りまとめて、質問に行きましょう。
六年生の予習シリーズはよくも悪くも内容が凝縮されているため、苦手単元のやり直しをする際は五年生の予習シリーズも併用するようにしてください。
「予習シリーズ」は五週に一回まとめの回がある
「予習シリーズ」では四単元進めるごとに、まとめの回が挟まります。このタイミングで復習することが大切です。授業ごとの復習はもちろん必要ですが、次の授業までにわからないポイントをすべてクリアできる人は多くはありません。まとめの回ですべて仕上げてしまいましょう。
問題を解く際には時間を決める
難問を解ける力がついても、テストの時間内に終わらなければどうしようもありません。時間内に解けるぐらい理解力を上げておく必要があります。つまり、「こういう問題には、このパターンで解く」という引き出しを増やしていく作業が必要です。必ず時間を計り目標時間内に解けるようにしましょう。
予習シリーズ以外の問題集はどのぐらいやり込むもの?
Sクラスともなると、「演習問題集」や「実力完成問題集」の隅々までやり込んでくる子供もいます。しかし、基本的には、類題をピックアップしてやる家庭が多いです。
なにせ「予習シリーズ」だけでもボリュームがすごいので、他まで完璧にこなそうとすると、理解が追い付かなくなる傾向にあります。数をこなすのは大切ですが、いろいろと手を出して理解が追い付かなくなっては意味がないので気をつけましょう。
「四科のまとめ」は国語の語彙を増やすのに役立ちます。詳しくはこちらの記事で紹介しています。
四谷大塚の四科のまとめの使い方。受験本番に向けて - ノビコトwww.nobikoto.com
「予習シリーズ」と「演習問題集」の併用が基本
「予習シリーズ」をやり込み、「演習問題集」の類題でカバーというのが基本的な使い方です。六年生になると、「演習問題集」にかわって「実力完成問題集」になりますが、過去の「演習問題集」も必要に応じて使ってみてください。
自分の目指す学校のレベルや今のクラスによって「必要な問題」「理解できる問題」は変わってきます。そのときの状態に合わせて臨機応変に使いこなしていきましょう。
☆そもそも塾自体、志望校のレベルに合わせた選び方があります。塾の選び方はこちらの記事をおすすめします。
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