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ノビコト

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保育園の保育観が合わない。園長や保育士と合わないときどうする?

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四月は保育園入園の時期です。しかし、入園したはよいものの、「なんだか違和感がある」と戸惑う家庭もあることでしょう。せっかく入園できたのに保育園と合わないときにはどう対応すればよいのでしょうか。

 

この記事では前半で具体的な手段を、後半ではわが家がお世話になった園を三つ挙げて、実際の保育園ごとの保育観の違いにはどういったケースがあるかを紹介します。

 

 

園とトラブルは嫌! 入るだけで大変な地域も多い保育園

都市部の保活はどこも激戦です。私自身、いざ保活を始めようと役所に行ったときには、予想以上のシビアな現状を突き付けられてのけぞりました。

 

ほとんどの園が空き0人で、空いていても1人か2人。公立だと進級するごとに定員が増えるので「なんとか4人ぐらいは入れるかな?」といった状態です。しかも、ギリギリ通える範囲の公立はふたつぐらいしかありません。

 

とりあえず、いきなり認可園は無理だとわかったため、認可外保育園に通わせて加点を狙いながら、手当たり次第認可園の見学に行きました。見学先は空きがないところも含みます。万一空いたときに申請できるようにです。

 

結果が出るのは入園一カ月前の三月。残念ながら息子と娘はバラバラの保育園になってしまいました。娘は第2志望の認可園(公立)、息子は第4志望の認可園(私立)です。家からの方向もバラバラで頭を抱えました。

 

まず入園させるだけでも大変な自治体が多いのが現実です。ようやく入れてほっとしたのに保育園と合わないとなれば、頭を抱えてしまうのも当然でしょう。

 

保育観が合わなかったときにはどうすればよい?

都市部の保育園は「入園できただけで有難い」と言われるほど選ぶ余地がないのが現状です。だからこそニーズのミスマッチはどうしても置きます。入園先と保育観が合わなかった場合はどう対応するべきなのか以下紹介します。

 

待機期間覚悟で転園の申請を行う

一度入った園にずっと通い続けなければならないことはありません。私の住む自治体では、年度途中でも転園願いを出せました。


実際、我が家は入園してすぐ転園願いを提出しました。保育園に不満があったわけではなく、送迎が大変過ぎたためです。自転車送迎にもかかわらず、息子の園と娘の園とは家を挟んで逆方向。送り迎えだけで途方もない時間がかかります。

 

すぐに役所に電話をかけてどうすればよいのかを質問しました。「四月以降なら転園願いを受け付けます」との返答でした。ただし、この辺りは自治体によって異なるでしょう。

 

もちろん、転園願いを出しても、空きが出るまではまずは入れません。空きが出ても、点数の高い順に入園が決まるので一年間音沙汰なしもあり得ます。
(なお、わが家はその後、いろいろ考えた末に転園は諦めるに至りました)

 

担任の先生や園長に話をしてみる

どうしても改善してほしい点がある場合は、送迎の際に伝えてみるか、ゆっくり話したいのであれば事前にアポイントをとって相談の場を設けましょう。面談時に伝えるのもよいです。

 

書類を作成して手渡しする

園に特別な支援をお願いする必要がある家庭などには有効なアプローチです。わが家は娘に先天性の疾患がありますし、息子は発達においてグレーゾーンが指摘されています。

 

そのため、それぞれの園に具体的な事例や家庭での対応、園でお願いしたいことを書面にして渡しました。コピーをとって職員全体で共有してくれたそうです。その結果、安心して預けることができています。不安な点があるなら、書面にして情報共有してもらうとよいです。

 

父母会に働きかけをする

娘の通う保育園は父母会の活動が盛んです。私自身、一年間役員をつとめました。園に通う家庭全体で問題提起したほうが効果が見込めそうな話題である場合は、父母会に相談するのも手です。

 

父母会がアンケートを実施し、他の家庭の多くも同様の問題意識を持っている事実がわかれば、園が誠実に対応してくれる可能性は高くなります。ただ、園によっては名ばかりの父母会もあるでしょうから、活動実績次第です。

 

保育園の先生や園長先生に不満がある場合は

保育園の先生や園長先生といった保育に携わる先生に対して、不満がある場合はどうすればよいのでしょう。

 

保育園の先生に不満がある場合

改善してもらえそうであれば、該当の先生に直接「困りごと」を伝えてみるのがよいでしょう。ただ、本人に伝えても難しそうな場合は、園長先生に直接相談するのがよいです。

 

園長先生に不満がある場合

問題は保育園のトップである園長先生に不満がある場合でしょう。


私は以前、塾に勤めていました。担当する生徒の家庭から塾長への不満の声を頂戴したことがあります。「ただし、直接は言わないでほしい」とのことだったので、どう対応したものか迷いました。フォローできる範囲で自ら動くようにし、塾長にもそれとなく問題点を伝えましたが、やはりすべてを解決するには至りませんでした。


どうしても職場には力関係があるので、園長先生の問題点を他の先生を通して解決するのは難しいかもしれません。一対一で話しても難しい場合は、父母会に間に入ってもらったほうがよいです。役所で対応できそうなことなら、役所に行って相談するのもありですが、腰の重い自治体が多いという話をよく聞きます。

 

改善が難しそうなら、転園を選択するのもひとつの手でしょう。

 

保育観や園の特徴の違いってどんな感じ? 実際に通った三園の紹介

ここからはわが家の実例です。見学段階からわかっていたつもりでしたが、いざ通わせてみると、保育園ごとのカラーの違いは顕著でした。入園一年目には、息子の園でちょっとしたトラブルもありました。私が実際に通わせた園は以下のとおりです。

 

最初に入れた保育園は認可外。園庭なしの小規模園

最初に入れた認可外は、ワンフロアを用途に合わせて区切りながら異年齢の子供たちの面倒を見る、小さな保育園でした。子供の人数に対しスペースが狭いため、子供の出席数の多い日は人口密度の高さが目立ちました。

 

月単位の契約だけでなく、週に何回といったコースや、一時保育も用意されていて、ニーズに合わせてカジュアルに利用できるシステムです。


園庭はなし。習い事の要素は月一回のリズミックです。おもちゃは市販のキャラクターものが多く、アンパンマンのおもちゃで遊んでいる子供をよく見かけました。


先生たちは元気でフレンドリー。今でも園の前を通ったときは声をかけてくれます。ノートの記入は毎日丁寧でしたが、「どんなおもちゃで遊んだか」の記載が多く、子供の園での振る舞いや成長具合についてはあまり書いていなかったです。


園庭がないため、天気さえよければ、毎日お散歩に連れていってくれました。モノづくりの頻度も高かったです。

 

メリット

認可外のため、こちらのニーズに臨機応変に対応してくれました。ワンフロアにたくさんの先生がいるため、目が行き届いている感があり、安心してお任せしていました。

 

デメリット

とにかく費用が高く、兄弟姉妹割引を適用しても公立の比ではない額です。発達に関してのフィードバックは少なめでした。

 

なお、認可外に入れて保活をした頃の話は以下の記事にまとめています。

保育園に入りたい。フリーランス(個人事業主)の保活の進め方

 

娘の入った保育園は公立の認可園

子供の人数が多く園庭も広い園です。子供たちの主体的な遊びを重視しているため、朝行くと園庭にはワーワー歓声をあげながら走り回る子供たちがあふれています。

 

園舎の二階には大きなプールがあり、クラスごとに時間をずらして入れる仕組みです。毎日プールに入れるため、夏場は大張り切りで保育園に向かいます。


小学校に通級のある学区のためか、発達に凸凹のある子が多く通っています(なお、息子もグレーゾーンですが、選考の都合上、こちらの保育園ではありません)

 

さまざまな特性を持つ子供と一緒に生活することは、それ自体が大きな学びになるというのが園のスタンスであるため、発達っ子のいる親にとっては有難い限りです。子供たちも皆仲良しで、それぞれの違いをごく自然に受け止めています。

 

ただ、公立園であるため、一クラスあたりの子供の人数が多く、加配を含めて2~3人の先生で回している状態は、親の目から見ても「先生の負担が大きくて大変だなあ。大丈夫かな」と心配になります。

 

メリット

園庭が広く、のびのびと過ごせます。いろんな特性を持つ子供たちとの出会いがあり、価値観によい影響を受けているようです。子供だけではなく家庭をサポートしようという意識が強く助けられています。

 

デメリット

施設が古く、トイレの床の水はけが悪いなどさまざまな問題があります。父母会に発言力があるのは一保護者として心強いですが、役員に選ばれると仕事量が多くてんてこまいです。

 

息子の入った保育園はキリスト教系の認可保育園B

息子が入ったのは公立園ほど広い園庭ではないですが、外で遊べるだけのスペースを有するキリスト教系の認可保育園です。登園後は教室で準備を済ませ室内遊びの流れですが、朝から園庭へ出ることもたまにあります。


散歩は週一回決められていて、それ以外の日に行くこともあるようです。施設としてのプールはないため、園庭に大きなビニールプールを出してくれています。使用するクラスは、曜日ごとに割り振られているため、プールに入れるのは週一回。ここは娘の通う公立保育園とは大きな違いといえるでしょう。


公立保育園に比べ、ひとクラスの人数が十人余りと少なく、一人ひとりの子供に対して先生の目が行き届きやすいです。子供たちの性格や特性を見極めて、丁寧にフォローしてくれています。ノートも毎日発達の様子や友達とのかかわりを書いてくれるため、有難いですし読み応えたっぷりです。


運営母体の関係上、さまざまな団体とつながりがあり、イベントごとには必ず来賓が来ます。これは娘の公立園では全くないことでした。だいたい年配の男性がそこそこ長めの挨拶をする運びとなり、発達上、待つのが苦手な特性持ちの息子には試練のときのようです。

 

全体的にイベントごとは小学校のように形式を重んじる印象を受けます。保育以外に、習い事系の要素もそれぞれ週一で組み込まれていて、よい学びになっているようです。

 

よいところはたくさんありますが、ひとつ大きなネックがあります。それは「休み」です。公立保育園に比べて圧倒的に休暇が長くなります。年末年始、年度末年度初め、GW、お盆、それぞれ一週間以上休みになってしまうため、いつも仕事をどう片付ければとてんやわんやです。


申請すれば休まなくてよい日も何日か設定されていますが、申請方法が年々煩雑になっているため、無言の圧を感じるというか、「会社員でもないフリーランスが申請するのはダメかなあ」と気が引けてしまいます(これは後述しますが、一年目いろいろあったためです)。


実際、なるべく休園してくださいという協力する時期には、頑張って休みをとる家庭が多いようです。その時期に公園に行くと同園の保護者とよく顔を合わせました。もちろん、保育士さんはもっと休める環境であるべきなのですが、仕事的にはなかなか大変です。


また、一年目は担任の先生から、「週一回はなんとか早迎えしてもらえませんか」と慣らし保育終了後に突然、提案されました。慣らし保育期間であまり仕事も進まず、クライアントから受注した案件をなんとか片付けようと、ろくに寝ていない状況下のことです。


加えて、熱以外の早退が多く、たまに出る軽い咳やたまに出る鼻水、「いつもよりぼんやりしていた時間が朝に30分ぐらいあった」という理由で早退になりました。本人は元気いっぱいに走り回っていたため、他の先生や娘の園の先生に「あれ、〇〇くんすごく元気なのに早退するなんて、熱でもあるんですか?」と聞かれたこともありました。

 

たぶん、今振り返れば、子供の特性への配慮に加え、フリーランスは融通が効くイメージを担任の先生が持っていたことによる判断だったのでしょう。


実際には有給もないため、その一年は週に何日かは徹夜で仕事をしなければ回らない状態になり、肉体的にも精神的にもヘロヘロでした。この辺りはちゃんと自分の仕事の状況を伝えられなかった私の落ち度でもあります。薄情な親だと思われたくない気持ちから、ちゃんと説明できませんでした。


それでも、面談時などに小出しに伝えていき、早退基準は少しずつ見直されていきました。

 

二年目以降は担任の先生も変わり、多少の体調不良での早退はなくなりました(なお、今はコロナ禍なので基準はまた違います)。

 

メリット

小人数制のため、手厚く子供を見てくれます。加えて、ノートを通してまめに家庭へとフィードバックもしてくれる心強い存在です。特に発達に不安のある子供にとっては、目が行き届き支援が得られる環境は有難いものといえます。マイペースなわが子を丁寧に見守り、自分でいろんなことができるよう促してくれているため、とても感謝しています。

 

デメリット

園庭が狭いため、外遊びやプール遊びの回数が制限されがちです。行事の雰囲気は公立園に比べてきっちりしていて固い印象があります。休みが多いため、その期間は仕事をどう調整するかで悩みます。

 

三園を比較してわかる保育園の傾向の違い

働く親にとって一番ネックなのは休園日の回数です。息子の私立園のように年度末年度初めが休みでGWも休みとなると、四月と五月は「いったいいつ仕事をすればよいのか」と嘆かざるを得ない事態に陥ります。

 

なお、娘の公立園は逆に「お母さん、この期間休みにしてくれてるけど、仕事したければどんどん預けてくれていいんだからね! 遠慮しちゃだめだよ!」とわざわざ声をかけに来てくれました。


保育士さんは大変なお仕事なのに、親のことまで気遣ってくれて本当にありがたかったです。息子の園が休みなので結局休みましたが、声かけだけでもほっとしました。

 

(とはいえ、保育士さんの置かれた過酷な現状を思うと、息子の園のあり方も正しいです。保育士さんが十分に休める環境はとても大事なことなので、今後政治の中で人員配置や予算、給与が見直されていくとよいなと切に願います)。


早退基準も確認しておいたほうがよいでしょう。平熱が高めだったり、持病があったりする場合は、特に入園段階でしっかりと打ち合わせておくことをおすすめします。


園庭は広ければ広いほうがよいです。子供の遊びかたがだいぶ違います。一気に何クラスもの子供が利用できる園庭の広さは魅力的です。

 

小さい園庭だとどうしても交代制になり、遊べる回数が減ります。園庭がない保育園だと散歩頼みですから、ちょっとした時間に外で遊ぶといった臨機応変な時間の組み方が難しいです。


きっちりした教育型の園もあれば子供の主体性を重んじる園もあります。家庭の支援まで視野に入れてくれている園もあります。


私の住む自治体では、年中ぐらいから、点数が高い家庭であれば転園する余地が多少は出てきます。転園する場合は、見学に行き、率直に今の園で困っている部分を伝えてみるとよいでしょう。納得のいく園を探してください。

 

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