小学一年生になって、学校の宿題だけでは不安だからと計算ドリル(あるいは算数ドリル)を購入する家庭も多いでしょう。わが家の双子も、入学前からドリルを始めました。
この記事では、中学受験塾の塾講師だった私が購入した、おすすめの算数ドリルとその使い勝手を紹介していきます。
※なお、国語ドリルについてはこちらで紹介しています。
【学研か公文か】小学一年生の国語ドリル比較!文章読解力育成 - ノビコトwww.nobikoto.com
- 実際にどんなドリルを使ってきたの?
- 学研「毎日のドリル」シリーズってどうなの?
- 学研「毎日のドリル」シリーズを具体的に紹介
- イチオシのドリル。ハイレベさんすう100で実力アップ
- まとめ 一年生のドリルはこう使うとよい!
実際にどんなドリルを使ってきたの?
一年生の子供が秋までに勉強してきた算数ドリルは以下のとおりです。
※☆がついているドリルは一年生の秋までに全部解き終わったもの
たしざん☆
ひきざん☆
ずけい すう たんい
文章題☆
もっとけいさん力
ドリル以外では進研ゼミの「チャレンジ一年生」をやっています。
チャレンジ一年生についてはこちらの記事を参考にしてください。
小1のたし算でつまずく。チャレンジ一年生やおすすめドリル - ノビコトwww.nobikoto.com
学研「毎日のドリル」シリーズってどうなの?
上記のとおり、わが家では学研の「毎日のドリル」シリーズを中心に使っています。メリット・デメリットを紹介します。
メリット
子供に本格的に学習習慣を定着化させるなら、飽きさせないことが一番です。その点、「毎日のドリル」は大手ドリルの中でも工夫されています。
アプリと連携して進められる点は特に秀逸です。設定した勉強時間にアラームが鳴らせますし、かかった時間や点数をグラフ化して記録できます。問題集を終えるごとにアプリ上で賞状が授与されるのも魅力です。
しかし、「毎日のドリル」アプリにおける最たる魅力は、なんといってもお気に入りのキャラクターを育成できるシステムでしょう。一単元進めるごとにエサをひとつ獲得できます。さらに、三日連続勉強すると、ボーナスチャレンジでじゃんけんができて、結果に準じた量のエサをもらえる仕様です。
初期キャラクターはハムスターとコウモリの二種類ですが、同シリーズの問題集を一冊終わらせるごとにもらえるコインで、他のキャラクターも育てられるようになります。
アプリ以外にも、「できたよ☆シール」といって、進捗状況に合わせてシールを貼れるページもあります。
詳しい内容については、のちほど一冊ずつ紹介しますが、どのドリルも基本レベルの問題が過不足なくまとまっていて、使いやすい作りです。ドリルは一枚ずつ切り離して使うこともできます。
デメリット
中学受験を視野に入れていたり応用力を養ったりしたいのであれば、「毎日のドリル」はその学年の「一冊目」の位置づけにして、二冊目には奨学社の「ハイレベ100」シリーズを導入するのをおすすめします。「毎日のドリル」シリーズはあくまで基礎を固めるためのドリルだと割り切って使いましょう。
毎日のドリルシリーズからは、2冊目として想定されている、「もっとけいさんりょく」が出ています。実際、わが家も買ってやらせました。しかし、一冊目のドリルとそこまで難易度に差がないため、実力アップを図るにはやや物足りない印象です。
なお、二冊目に「ハイレベ100」シリーズを勧めるのはコストパフォーマンスがよいためです。大型本で問題が詰まっていて、難易度も中学受験を見据えたものになっているのに880円ですから、手が出しやすいドリルといえます。中学受験をしない予定の家庭でも、学校より一歩進んだ実力をつけたいのであればおすすめです。
学研「毎日のドリル」シリーズを具体的に紹介
たしざん
全41単元
1~4…10までのかず
5~9…いくつといくつ
10~17…たしざん(1)
18…0のたしざんのしかた
19~23…20までのかず
24~26…3つのかずのたしざん
27~33…たしざん(2)
34~40…大きなかずのたしざん
41…まとめテスト
概要と感想
たしざんに特化したドリルです。基礎の基礎から始まるため、一年生前の予習から使えます。計算問題は数をこなすことが大切なので買いました。数をこなさなくても理解できそうな子なら、「たしざん」や「ひきざん」をそれぞれ買うのではなく、一冊にまとめられている「たしざん・ひきざん」のほうを選ぶとよいでしょう。
一日一単元を推奨していますが、後半に入ると一単元やり終えるのが難しくなってきます。一ページあたりの計算数が増え、くりあがりが出てくるためです。子供が嫌がるようなら、一単元を四回分に分けて進めるといったアプローチをとりましょう。毎日計算を解く習慣を定着化させてください。
メリット
問題数が多く、計算力をつけたいというニーズにしっかり応えてくれます。ところどころにさんすうパズルが収録されていて、遊び心を忘れていません。くりあがりだけで七単元あり、つまずきやすい計算をクリアできます。
デメリット
単元が進むにつれ、一単元あたりの問題数も増えてきます。1ページに24問びっしり収録されているページは、子供には答えが書き込みづらいかもしれません。自分で「=」と「答え」を書かなければならないのですが、まだ文字の大きさの調整もうまくない年頃のため、苦労する子供が多いでしょう。しかし、書く練習にもなるはずなので、ぜひ挑戦してみてください。
amazon たしざん
ひきざん
1~3…いくつといくつ
4~11…ひきざん(1)
12…0のけいさん
13~15…20までのかずのひきざん
16~20…3つのかずのけいさん
21~29…ひきざん(2)
30~36…大きなかずのひきざん
37…まとめテスト
概要と感想
ひきざんだけに特化したドリルです。こちらも計算問題をたくさん解かせたい家庭にはおすすめです。そこまでたくさん解く必要はないというのであれば、「たしざん・ひきざん」のほうを購入するとよいでしょう。
「ひきざん」では、なんとくりさがりだけで9単元もあります。くりさがりで引っ掛かる子供がそれだけ多いということですね。くりさがりをしっかりと固めたい家庭にはおすすめです。
メリット
繰り返し計算をさせて実力をつけさせたいのなら、ぴったりといえます。くりさがりを克服しましょう。
デメリット
「たしざん」と同じく1ページあたりの問題数が多くなってくると、イコールや答えを書きこむのに少し苦労するかもしれません。紙面におさまるように書く練習にはなります。
amazon ひきざん
ずけい すう たんい
1~6…10までのかず
7~8…なんばんめ
9~13…いくつといくつ
14…かずしらべ
15~20…10よりおおきいかず
21~28…おおきなかず
29~32…おおきさくらべ
33~36…とけい
37~39…かたち
40…まとめテスト
概要と感想
「たしざん」や「ひきざん」とは違い、一単元あたりの解く時間は最後まで五分以内で済みそうなドリルです。「ずけい すう たんい」のタイトルどおり、広く一年生の算数をカバーする内容になっています。
メリット
要点をおさえた構成になっていて、とりこぼしが少ないです。基本的に短時間で解けるページが多いため、サクサクこなせて、子供たちの自信につながります。ぜひ、ほかのドリルに手こずったときに、このドリルをやらせてみてください。子供たちのモチベーションがアップします。紙面も書き込みやすくまとまっていて使いやすいです。
デメリット
全体的にカンタンなので、中身を確認してから買ってください。わが家は試しに買ってみたのですが、やはり歯ごたえがもう少しほしいかなというのが率直な感想です。あと、38の単元にある「かたちづくり」は、あと2単元ぐらい増やしてもよいのではないでしょうか。かたちづくりはつまずく子供が多い単元です。
amazon ずけいすうたんい
文章題
1~7…たしざん
8~16…ひきざん
17~18…20までのかずのけいさん
19~22…3つのかずのけいさん
23~29…たしざんとひきざん
30~31…大きなかずのけいさん
32~36…いろいろなもんだい
概要と感想
文章題ばかりを集めた算数の問題集です。数をなぞるところから始まり、自分の頭で□に入る数字を書いていきます。進むにつれて自分で式と答えを書く形式に変わります。過不足なくまとまっているよい教材です。
メリット
文章題の入門教材としてはよくできています。ひとつの単元の中で、段階的に難しくなりますが、あくまで基礎の範疇に留まっているため、無理なく解くことができるでしょう。
デメリット
よくも悪くも基本問題ばかりです。問題ごとに描かれている絵が解説のような機能を果たしてしまっているため、文だけを読んで確実に解ける力を身につけたい場合は向いていないでしょう。実力アップ問題まで期待していると肩透かしかもしれません。
amazon 文章題
もっとけいさん力
内容
1~10…たしざんとひきざん(1)
11~14…20までのかずのけいさん
15~18…3つのかずのけいさん
19~31…たしざんとひきざん(2)
32~39…大きなかずのけいさん
40…まとめテスト
概要と感想
「たしざん」「ひきざん」「たしざんとひきざん」といった問題集をやった子供が、次にやる問題集として想定されている問題集です。たしかに難しい問題が出てくるタイミングは多少早めに設定されています。ただし、また初歩のたしざんから始まるため、不要なページも多いかもしれません。子供の実力を見定めてから購入してください。
メリット
最初の頃に学習した内容が抜けてしまった子供の復習にはぴったりだといえます。一年生の計算を網羅した内容です。
デメリット
くりあがりに入るのが単元でいうと19からなので、1~18はそれ以前の簡単な内容です。「二冊目として解くのはくりあがりからでよい」という家庭も多いでしょう。その場合は他の問題集を選んでください。
簡単な範囲もカバーしていますが、問題自体の質がよく難易度も高いハイレベ100さんすうがおすすめです。特に中学受験を検討しているのなら、ハイレベ100さんすうか、大手中学受験塾の出している問題集に移行したほうがよいでしょう。
amazon もっとけいさん力
イチオシのドリル。ハイレベさんすう100で実力アップ
毎日のドリルで基礎を固めたあとにやっておきたいのがハイレベさんすう100です。
以下詳しく説明します。
ハイレベ100さんすう
1~20…1年の学習
21~25…発展的な学習
まとめの学習
概要と感想
ハイレベの名前に恥じない質のよい問題集です。表紙にも印字されているとおり「100回のテストで、算数の力を大きく伸ばそう」というのが問題集のコンセプトです。
この問題集のよいところはテストが難易度別に分かれているところです。たとえば、テスト1・2は標準、3はハイレベ、4は最レべといった割り振りになっています。5はまた標準から始まり、テスト4つ分で難易度を一周する構成です。
ところどころ差し挟まれるリビューテストで復習することもできます。
標準は教科書レベル(ただし出題形式に捻りがあり、問題をきっちり読まないまま解くと確実に間違えます)、ハイレベは標準より少し難しい問題、最レべは「最レべ問題集」に収録されているレベルの難易度の高い問題です。
メリット
とにかく良問ぞろいで、標準問題であってもピリッとした要素が落とし込まれています。難易度別に分かれているので、自分に合ったレベルに照準を合わせることも可能です。問題量が多いため、コストパフォーマンスの面でも優れています。
デメリット
判型が大きめでページ数も多いため重たいです。持ち歩きたい家庭にとっては不便さを感じることもあるかもしれません。一単元で一枚に収まっているわけではないので、その辺りに使いづらさを感じる人もいることでしょう。
amazon ハイレベ100さんすう
最レべさんすう問題集
ハイレベ100のところで名前を挙げたので、ここで紹介します。
難関中学校を受験する予定の子供なら、挑戦してみたい問題集です。ハイレベ100に慣れたら、ぜひ挑戦してみてください。勤めていた塾にも置いていて、生徒たちにたまに解かせていました。レベルが高い問題揃いなので、満点をとるのは難しいです。
amazon 最レべさんすう問題集
まとめ 一年生のドリルはこう使うとよい!
まずは「毎日のドリル」を使って学習習慣を定着化するところから始めるとよいです。アプリがよくできているので、喜んで学習してくれるでしょう。
スタートにおすすめなのは学研毎日のドリルシリーズの「たしざん」「ひきざん」「文章題」の3つです。基礎が固まったら、「ハイレベ100さんすう」に移行すると無駄がありません。難関中学校を受験する予定があるのであれば、「最レべさんすう問題集」もやってみるとよいでしょう。
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